2012 Spring & Summer Ladies’ Shoes
色が新しいニュアンスを与える「春の靴」
Posted on 2012/03/01
日の光、空気に、春の匂いが感じられるようになって来た。
2012春夏は、どんな靴をマークすべきか。
レディスシューズの傾向をまとめた。
注目色は、イエロー、グリーン、オレンジ、パープル
サンダルは広めのストラップ・デザイン、パンプスはプレーン系を中心にストーム使いも。靴のスタイルは、これまでと大きな変化はないが、それを新しく見せるために、大きな役割を果たすのが、カラーだ。
注目色は、イエロー、グリーン、オレンジ、パープル、次いでピンク、レッド。
これを単色ではなく数色、ブロック、つまり塊で組み合わせる。例えばイエロー、オレンジ、グリーンをパッチワークするように。
しかし、決して強い印象ではない。
その訳は、サンダルなら中敷部分やヒールがヌメ調の革やウッドだったり。また、アッパーイエロー、オレンジなどと一緒にグレーが組み合わされていたりする。
だから全体としての印象は、ソフトで洗練され、そしてそこはかとなくナチュラルやエスニックが匂う。ここを押さえると、ウエアとのコーディネーションが、ぴたりと決まりそうだ。
Megumi Ochi
Baldinini
Charles Jourdan
Rabokigoshi Works
トロピカル・プリントでシティ・リゾート
草木や花をモチーフにした柄物も、色物よりは注目度は落ちるが、今シーズンのトレンドだ。特にトロピカル風プリントは、サンダルのストラップとして使用され、スカーフをそのまま用いるという手法が目立っている。
夏の街でのマキシ丈ワンピースをしばしば見掛けるようになっているが、そんなリゾート感覚に通じ、ショートパンツの脚線美を引き立ててくれそうだ。
また、リゾートという点で言うと、ミラノの靴見本市でヨーロッパの小売店に人気の高かったのが、ベタ底のサンダル。こんな点から見ても、トロピカルに限らずリゾート感覚は、靴でもマークしておきたい。
Raboki Collection
Megumi Ochi
注目素材はハ虫類、レース、それにメッシュ
素材に目を移すと、最も新しいのは、ハ虫類。中でもパイソンが目立っている。
クロコダイルなどのワニ、それにトカゲ、ヘビなどのハ虫類やオーストリッチなど、ほ乳類以外の革をエキゾチック・レザーと呼ぶが、今シーズンのハ虫類への注目の理由は、まさにエキゾチック=異国情緒。エスニック、あるいは異国に根差したラスティックな雰囲気を醸し出すための注目であるように思われる。
その他では、レーザーカッターでレースのような模様をカットワークした革、もしくは本物のレース素材、また数年前から目立って来ていたメッシュが広がりを見せ、どのブランドでも取り上げるくらいの位置付けになって来ている。
Chie Mihara
Fratelli Rossetti
Sakaguchi Koshi for Blaze
Mana
底回りのアクセントはジュートで
ヒール&ソールは、ジュート使いが特徴的だ。
ジュートと言えば、エスパドリーユだが、エスパのようなウエッジヒールに限らず、普通のハイヒール・サンダルの中底部分、あるいはヒール、またバレリーナのソールにジュートを巻いたりと、底回りのアクセントとしてジュートが多用されている。これは、メンズにも見られる傾向だ。
というくらいだから、エスパは、今シーズンも欠かせないアイテムになる。
Farrux
Rabokigoshi Works
Gianna Meliani
TST
レトロなニュートラ・サンダルも
最後に注目したいスタイルを挙げると、ファッションは全体にクラシックの方向に向いている。そんな中でオーソドックスではあるが、新しいのが、1970~80年代のニュートラ調とも言えるサンダルやパンプスだ。
またここ数シーズン、トレンド力を増している、オーセンティックなマニッシュも健在。春夏と言うことで、ターン製法を用いるなどして、素足で履けるように軽く作ったものが主流。デザインは、メダリオンのオックスフォードだけでなく、ローファーやヴァンプ・スタイルも。
この他、スポーツ・テイストも意識されており、スポーツ要素を取り入れたパンプスなども見られる。
Charles Jourdan
Mana
Rocco P.
Sakaguchi Koshi for Blaze