高田喜佐デザインの靴も展示される
「スコットランドからの贈りもの タータン展」開催
−−神戸ファッション美術館で11月11日まで
この秋のトレンドは、チェック柄。スカート、パンツ、シャツなど、さまざまなアイテムが登場している。そしてチェックと言えば何を置いても、タータンだ。
タータンを極めたかったら9月15日から神戸ファッション美術館(神戸市東灘区)で開催中の「スコットランドからの贈りもの タータン展」がお勧めだ。ドレスや布地、関連する美術作品、書籍など約250点の展示によって、タータンの全てが解き明かされる。
展示構成は、
第1章「タータンとは」 タータンの製造工程などを解説
第2章「タータンの受難と復興」 19世紀の風刺画家ジョン・ケイの作品などから歴史を繙く
第3章「タータンの種類」 門外不出とされる王室専用ほか、目的や用途によって分類しタータン各種を紹介
第4章「多様化するタータン」 伝統を守りつつ新しい試みに挑戦する現代作品などを紹介
第5章「タータンと日本」 日本人とタータンの関わりを探る
靴好き必見は、第5章。日本の靴デザイナーの草分け、故高田喜佐さんの作品が含まれているのだ。アッパー全体、あるいは部分、またバルカナイズ製法のスポーツ、マニッシュ、またパンプスと、タータンの魅力を活かしさまざまにデザインしている。
高田さんは、40年余りに渡る靴デザイナーとしてのキャリアの中で製品化した靴を自らアーカイブしていた。お亡くなりになった後、弟の高田邦雄さんが整理し1000点を超える作品を、神戸ファッション美術館に寄贈したが、本展で展示されるのは、その中から選りすぐった作品だ。
実用的なデザインが主流を占めている昨今、高田喜佐さんのわくわく、ドキドキするデザインを、タータンの魅力と一緒に楽しんで欲しい。
会期は、11月11日まで。記念講演、ギャラリートークなども行われる。詳細は、下記。
http://www.fashionmuseum.or.jp/museum/special/scotland_tartan
また神戸終了後は、2020年まで三鷹市美術ギャラリー、久留米市美術館など全国5都市を巡回する。
【開催概要】
会 期 2018年9月15日〜11月11日
開館時間 10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(ただし月曜日が祝日の場合は翌火曜日)
入 館 料 一 般:1,000円 (800円)
大学生・65歳以上:500円 (400円)
高校生以下:無料
※括弧内は団体料金
主 催 神戸ファッション美術館、神戸新聞社
後 援 ブリティッシュ・カウンシル、スコットランド国際開発庁、日本スコットランド協会他
巡回会場 三鷹市美術ギャラリー(東京)12月8日〜2019年2月17日
岩手県立美術館(岩手)2019年4月13日〜5月26日
久留米市美術館(福岡)2019年9月21日〜11月4日
新潟県立万代島美術館(新潟)2019年12月14日〜2020年3月1日
画像:上から
アフタヌーン・ドレス
1865年頃
神戸ファッション美術館蔵
ヴィヴィアン・ウエストウッド
タータン・スーツ
1993年
神戸ファッション美術館蔵
ハウイー・ニコルスビー
男性用キルト一式
2018年
高田喜佐
シューズ
神戸ファッション美術館蔵(高田邦雄氏寄贈)