2018年春夏ミカム,来場者5%増で盛況…
商品は、スエードの台頭が顕著
9月17〜20日、ミラノで国際靴見本市ミカムが開催された。
主催者のイタリア靴メーカー協会の発表によると、来場者は前年同期比5.6%増の4万7187人。内訳は、海外2万7880人(同5%増)、イタリア1万9307人(同6.5%増)だった。
増加率の高かったのは、トップが32%増のロシア。旧ソビエト連邦のカザフスタン、ウクライナなどのCIS諸国も同様の増加率。次いでは15%増の米国、7%増の中国&香港、EU諸国では6.7%増のフランスがトップだった。GDSが開催されなくなり今期が初回であり、ドイツを筆頭に北ヨーロッパからの来場が気になるところだが、ドイツの来場者はフランスに次ぐ4%増に留まった。
増加率トップのロシアについて言えば、ウクライナ問題に対してEUが経済制裁を講じ、これに対しロシアが報復措置に出た2014年以降、イタリアの対ロシア靴輸出は、2014年前年同期比20%台、2015年同30%台(いずれも金額、数量共)の減少となり、2016年にやっと数量のみ約10%プラスに転じたという状況であり、今回の来場者の大幅な増加は、対ロシア輸出が本格的に回復基調に入ったことの表れと見るのが妥当と言えそうだ。
一方、出展者は、1441社。内訳は、イタリア797社、海外644社。主催者は増減には触れていないが、過去の発表を当たると、前年同期の2016年9月は1478社、前回今年2月は1405社となっており、前年同期比37社減、前回比36社増となっている。前回比増の要因としては、GDSが開催されなくなったことが考えられなくはないが、その状況は見て取れなかった。
さて、それよりも興味の対象は、2018年春夏がどんな傾向になるかだ。まず確実に言えるのは、スエードなど起毛物の台頭だったが、詳細なレポートは、11月発行予定の「Obring Newsletter」(有料)で。