shoes
Posted on 2013/5/9
子どもの靴は可愛いのはいい、いや、いやすぐに靴が小さくなるので安いのが何より…。
どちらもノーだ。
足は未完成で生まれ、18歳頃に完成する。つまり子ども達は、未完成で足で歩き、歩くことによって、足は健全に育つ。
子ども靴は、こんな足を守り、育てるものでなければならない。
そんなことを念頭に置きつつ、子ども靴を三つ紹介。
「ドクターマーチン」に子ども靴があることは、少なからず知られていると思う。
パンクをライススタイルにしているパパとママが、小さな子どもにマーチンを履かせている。その姿は、何ともおしゃまで可愛らしい。
ドクターマーチンが子ども靴をラインナップしている理由は、ここだ。
マーチン・ファンが、与える靴の選択によって、自分の主義を我が子に伝えるために、子ども靴ラインを用意しているのだ。
しかし、それだけではない。
ドクターマーチンは、子ども靴に相応しい性能を備えている。
生まれたばかりの子供の足の骨は、3分の2が軟骨だ。成長に従って、軟骨にカルシウムが溜まり骨に変わって行くが、それが完成するのは、18〜20歳。言い換えると、不完全な足は、歩きながら成長して行くのだ。
従って靴は、不完全な足を守り、歩行をサポートするものでなければならず、子ども靴には、衝撃吸収性、歩行を妨げない屈曲性などが求められる。
ドクターマーチン・ソールのクッション性は言うまでもないし、その一部にエア・クッション・ピラーという部品が仕込まれており、屈曲性を高める働きをしている。また、未熟な足には、足を真っ直ぐ立たせて保持するハイカットが適切だが、これも適えている。
そしてマーチンの子ども靴が、スタイルだけのものではないことは、サイズ・レンジにも表れている。ベビー、トドラー、ジュニアの3グループから成り、歩行よりも保護と靴に慣らすことが目的となるベビーは、柔らかいソールを採用し、オパンケのような製法を採用し、ソフトさを実現。またブーツ・タイプには、履かせやすさを考慮してサイド・ジップを付けている。
サイズは、ベビーがUK3(日本サイズ11.5センチに相当)、トドラーがUK8-9(同16〜17センチ)、ジュニアがUK10〜2(同17.5〜21センチ)となっている。
キッズは、青山店、渋谷店、大阪・梅田店、オフィシャル通販サイトなど、ドクターマーチンストア18店舗で販売中だ。
モデルの詳細は、下記で。
http://www.dr-martens.co.jp/item_list24.php?gend=4
ベビーの「CRIB LACE BOOTIE」
「CRIB LAVE BOOTIE」の底仕様に注目だ。
ドイツ・デュッセルドルフで開催される国際靴見本市「GDS」には、子ども靴専門エリア「Kid walk」がある。ドイツ靴と言うと、健康サンダルやコンフォートシューズを思い浮かべるが、健康志向が高く、また子どもの足の成長を考えた「WMS」という子ども靴独自のサイズ規格もある。そんな国民性の表れと言えよう。
その「Kid walk」が、この3月のGDSでリニューアルした。そこに初出展した「部リーンボタン」を紹介しよう。
「ベリーボタン」は、11年前にベルリンで生まれた。
創業者は、お母さんを含む5人の女性。「ベリーボタン=bellybutton」とは、「おへそ」のこと。産み月に近付くと、中味が飛び出したような、おへそになる。言ってみれば、それは母になることの象徴。そんな意味でのネーミングに違いない。
その始まりは、自分たち、つまりお母さん、及びお母さんになろうとする女性が、快適に過ごせるファッションを作りたいということだった。まず作ったのは、マタニティ・ウエア。そこから子ども服へと発展した。
それで子ども服のコンセプトは、子どもが着ていて楽しく、かつ子どもの体にやさしいことだ。
靴は、新しいアイテムだが、服と同じコンセプトによって作られている。
「製造は、ポルトガルです。私たちにとって新しいアイテムですが、子どもが快適に歩けることを考え、ベビー・サイズから作っています。靴ブランドとしても広めたくて出展しました」。
営業担当者のコメントだ。
保育園、幼稚園、そして学校に通う子ども達が、最も長く履いているのは、何か。
上履き、あるいが上靴と言われてる靴だ。
登園・登校すると、履き替えて園内・校内生活を過ごすための靴だ。要するに室内履きと言えるが、子ども達は園内・校内でじっとしている訳ではない。動き、歩き、時には体育をすることだってある。足を支え、守るという靴本来の性能が求められる。
しかし上履き・上靴は、室内履き、いわばスリッパのような性能しか持っていない。
このことを問題視する靴専門家・関係者は少なくないし、お母さんの中にも改善を求める人たちがいる。
それを受けて子どもの足のことを考えた上履き・上靴は、増えて来ている。
「キッズ・クラブ・スクール」は、そんな靴の一つだ。
作ったのは、名古屋のフットマインド。整形外科学に基づく整形靴の理論と技術を基に、足にやさしく、快適に歩ける靴を提供する靴専門店だ。既製靴販売だけでなく、オーダー・メイドのインソールや靴、また足を健康に育てる子ども靴にも力を入れている。
靴型は、踵を適度に締め、指先はゆったり解放する設計。踵が固定され、足が靴の中であるべき位置に固定されるので、指を十分に使える。ソールは、弾力と屈曲性に優れている。屈曲性とは、指の付け根付近で曲がることだが、歩く時、足はこの位置で曲がる。だから靴が歩きを妨げない。また留め具はマジックテープだが、引き返しスタイル。子どもの足はアーチが十分に発達していないことなどから足が内側(反対の足側)に倒れやすいが、これを防ぎ、かつ足を靴にしっかり固定してくれる。さらに中敷は取り外し可能で、靴が小さくなって来たことを知らせるレッドラインが施してある。
サイズは、EUサイズ28〜37(18.0〜25.5㎝相当)。小売価格は、3990円(消費税込み)。「良い靴、将来の健康な体への投資だ」と言ったのは、ドイツの子ども靴メーカーの社長だった。
●フットマインドTEL052-322-8558
指先がレッドゾーンに入ったら、靴が小さくなっている。買い換え時だ。
「キッズ・クラブ・スクール」のパンフレットには、靴の正しい履き方が解説されている。